海外FX取引において専門用語が使われるケースは多く、初心者の方には意味が分からないといった用語も多いのではないでしょうか。
海外FXで利益を出し続けるためには、専門用語を理解し、取引を行うことが重要です。
本記事では、海外FXに関する用語集として、よく使われる用語について解説していきます。
海外FX用語について理解し、ご自身の取引に活用してみてください。
海外FXの為替に関する用語
まずは、海外FXの為替に関する用語について見ていきましょう。
円高・円安
円高とは、外国為替において、円の価値が高くなること。
円安とは、円高の反対で円の価値が低くなることを指します。
例えば、1ドル=100円から1ドル=90円に変動した場合、円の価値が10円の高くなったことになります。
一方、1ドル=100円から1ドル=110円になった場合、円の価値が10円下がったことになり、「円安」となるのです。
為替変動リスク
為替変動リスクとは、為替相場が予想していない動きを見せた場合に、損失が発生するリスクのこと。
海外FXにおいては、為替レートの動きを予想してポジションを保有しますが、この時に予想とは反対方向に相場が動くと損失が発生します。
インターバンクレート
インターバンクレートとは、インターバンク市場で行われる為替取引レートのこと。
世界中の銀行同士で為替のやり取りを行う際に用いられており、一般的に銀行が顧客と取引を行う場合、このインターバンクレートを基準として取引が行われています。
海外FXのマーケットや金利に関する用語
ここでは、海外FXのマーケットや金利に関する用語について見ていきましょう。
FFレート(Federal Funds Rate)
FFレートとは、連邦準備銀行(米国中央銀行)に預け入れる無利息の準備金が不足する銀行が、余剰のある銀行から無担保で資金を借り入れる際に適用される金利のこと。
日本におけるコール市場に相当するものです。
FFレートは米短期金利における代表的な指標であり、アメリカ金融政策の誘導目標とされています。景気の停滞期には、FFレートを引き下げて通貨の流通を増やすことで金融緩和を行われるのが一般的です。
アスク(ASK)・ビット(BID)
アスク(ASK)とは、売値レートのこと。
主にFXで使用される用語であり、通貨を取り扱う業者が顧客に対して提示する際に用いられます。
ビッド(BID)とは、アスクの対義語となるもので、こちらは買値のレートのことを指しています。
オファー
オファーとは、アスクと同じく売値レートのこと。
主にFXで使用される用語です。同様に用語として「アスク値」「売値」といった呼称を用いるケースもあります。
海外FXの税制に関する用語
ここでは、海外FXの税制に関する用語について見ていきましょう。
総合課税・分離課税
総合課税とは、給与所得や他の所得と合算された課税所得額に対して課税される方式のこと。
海外FXの利益は雑所得に分類され、総合課税の対象となります。
一方、分離課税とは、特定の理由によって生じた所得について、その所得単独の税額を分離して計算する課税制度のことです。
国内FX取引で得られた利益については分離課税となり、一律20.315%の税額が課税される仕組みになっています。
損益通算
損益通算とは、年間取引において生じた損失と利益を合算して計算することです。
例えば、FX取引で損失が発生した場合でも、他の取引などで得られた利益から差し引くことで課税所得を小さくできます。
尚、損益通算を行うには確定申告手続きが必要となりますので、注意しておきましょう。
年末調整
年末調整とは、給与所得者が年間に受け取った給与と源泉徴収された所得税について再計算を行い、所得税の過不足を調整することです。
年末調整後の年税額に対し、源泉徴収された所得税額の方が多かった場合、差額が還付される仕組みになっています。
会社勤めのトレーダーの方でFXでの年収が20万円を超えている場合、年末調整による生命保険料控除手続きや確定申告手続きといった手続きが必要になるケースがあるでしょう。
海外FXの取引に関する用語
ここでは、海外FXの取引に関する用語について見ていきましょう。
NDD方式(None Dealing Desk)
NDD方式とは、FX会社を仲介せずに、直接インターバンク市場の金融機関と取引をする取引方式のこと。
NDD方式はユーザーの注文に対し、FX会社が自動的にカバーを行う仕組みになっています。
追証(追加証拠金)
追証とは、差し入れている証拠金額が相場の変動によって不足した場合に追加で支払わなければならない証拠金のことです。
海外FX業者によっては、ゼロカットシステムを採用しているケースがあるため、追証が発生せずに取引できます。
ロスカット
ロスカットとは、含み損が大きくなり過ぎた場合に、強制的に決済される仕組みのこと。
FXでは、株式のように「ストップ高」や「ストップ安」といった仕組みがありません。
また、レバレッジ取引により自己資金以上の取引ができるため、大きな利益が期待できる一方、損失が膨らむリスクがあります。
こうした危険性を抑える機能としてロスカットがあるといえるでしょう。
マージンコール
マージンコールとは、追証(追加証拠金)のことです。
海外FXの金融に関する用語
ここでは、海外FXの金融に関する用語について見ていきましょう。
マネーロンダリング
マネーロンダリングとは、犯罪などの不当な手段によって得られた収益を正当な手段で得られたお金に見せかける行為のこと。資金洗浄とも呼ばれています。
インターバンク市場
インターバンク市場とは、金融機関などが市場参加者を限定して資金の運用調達を行う市場のこと。
この市場で用いられるレートをインターバンクレートと呼び、一般的に銀行が顧客と取引を行う場合にはインターバンクレートを基準として取引が行われています。
FRB(Federal Reserve System、米連邦準備制度理事会)
FRBとは、米国の中央銀行制度である連邦準備制度の最高意思決定機関のこと。
国の中央銀行に相当する機関であり、日本における日銀と同様の役割を果たしています。
ECB(European Central Bank)
ECBとは、日本語で「欧州中央銀行」と呼ばれ、欧州の通貨であるユーロの金融政策を行う中央銀行のこと。
通常、中央銀行は1つの国に1つだけとなりますが、ECBはユーロ圏全体の中央銀行としての役割を担っています。
海外FXの経済に関する用語
ここでは、海外FXの経済に関する用語について見ていきましょう。
外貨準備高
外貨準備とは、国の中央銀行などが、為替介入や外貨建て債務の返済に備えて準備しておく資産のことであり、この資産の合計残高を「外貨準備高」と呼びます。
FOMC(Federal Open Market Committee、連邦公開市場委員会)
FOMCとは、米国の金融政策を決定する会合のこと。
FRBが定期的に開催する金融政策の最高意思決定会合となります。
IMF(International Monetary Fund、国際通貨基金)
IMFとは、第二次世界大戦後の国際経済の安定化を目的として設立された国連の専門機関のこと。
2017年9月現在で、189ヶ国が加盟しており、年1回の総会と年2会開催の国際通貨金融委員会などが行われ、日本では日銀総裁らが出席しています。
海外FXの相場に関する用語
ここでは、海外FXの相場に関する用語について見ていきましょう。
上昇相場・下降相場
上昇相場とは、一定期間において相場が値上がりを続けている状態のこと。
反対に、値動きの基調が下向いている状態が下降相場です。
青空天井・頭打ち・上放れ
青空天井とは、相場が連日最高値を更新し続けるなど、際限なく上昇していくような状態を指す用語です。
頭打ちとは、こうした相場が上昇途上でもみ合いになり、次第に相場の勢いが伸び悩むこと。
また、「上放れ」とは、ある一定水準で推移していた為替レートが、一気に大きく上昇をすることを指します。
大統領サイクル
大統領サイクルとは、大統領が交代する周期と株価や為替相場との相関関係があるとするアノマリーの1種のこと。
大統領とは一般的に米国大統領のことを指し、米国市場の相場を表しています。
調整局面
調整局面とは、上昇を続けてきた相場や景気指標などが鈍化し、横這いの状態になること。
株式や為替だけではなく、マーケットや経済全般で広く使われる用語です。
アノマリー
アノマリーとは、相場変動について、理論で説明できる根拠はないものの、よく当たるとされる経験則のこと。
相場の動きの多くは、現代ポートフォリオ理論によって説明できますが、理論では説明できない変動を見せるケースも少なくありません。
はっきりした根拠はないものの経験則的な相場変動としてよく当たるケースが多く、積極的に投資に活用するトレーダーが多いです。
まとめ
本記事では、海外FXの用語集として、海外FXにおいてよく使われている用語について解説してきました。
海外FX取引で利益を上げるには、ビギナーズラックだけではなく、しっかりと専門用語を理解し、世界の経済情勢などから相場情報を予想し、掴んでいくことが重要です。
本記事で解説した海外FXに関する用語の意味をきちんと理解し、ご自身の資産形成に役立ててみてはいかがでしょう。
また、海外FXを始めたことがない方も、本記事を参考にして、まずは口座開設から始めてみてはいかがでしょうか。
