昨日は史上最安値から反発し、緑で一日を終えたポンド円だが、今日は再び下落に転じた。特に心配なのは、IMFが英国政府に対して発した警告で、「英国を含む多くの国でインフレ圧力が高まっていることから、財政政策が金融政策と相互作用しないことが重要であり、現時点では大規模で的を射ない財政策を推奨しない」と述べていることである。 IMFが英国政府に対して新たな減税計画を再評価するよう警告したことは、不況懸念が強まり、世界経済に広く波及して不安定化する恐れがある世界経済情勢の懸念を反映している。さらに、ポンドは対米ドルで非常に低い水準にとどまっており、このことが今後数カ月の間にインフレ圧力を高めるだろう。
FRB議長のスピーチ
本日はボスティックアトランタ連銀総裁、ブラードセントルイス連銀総裁、ボウマンFRB理事会議長、バーキンリッチモンド連銀総裁、エバンスシカゴ連銀総裁と、FRBの政策立案者が次々とスピーチを行い、市場はこれまでの「何としてもインフレ圧力を抑える」という統一見解から何か手がかりや逸脱がないか注目することになるであろう。FRB議長が予想通りタカ派的な発言をすれば、ドル高が継続するだろう。 なお、本日はパウエルFRB議長のスピーチも予定されており、タカ派的なスタンスを維持することが予想される。 米国では、8月の住宅販売保留件数が発表され、再び減少に転じると予想されており、インフレ圧力が高まる中、米国住宅市場の低迷を示唆し、ドルの重荷になるだろう。
ノルドストリームのパイプラインに漏水が確認される
ノルドストリームの3本のパイプラインがバルト海に天然ガスを漏らしていることが報告され、妨害工作の可能性を指摘する声もあるなど、欧州発の不穏なニュースにも触れなければならない。この事件は、冬を目前に控えた欧州圏大陸にとって、新たなハードルとして設定された。
その他の注目材料
ドイツの10月Gfk消費者心理とフランスの9月消費者信頼感の発表、米国の週間EIA原油在庫の発表に注目したい。
GBP/USD 4時間チャート

Support: 1.0630 (S1), 1.0525 (S2), 1.0395 (S3)
Resistance: 1.0815 (R1), 1.0927 (R2), 1.1065 (R3)
EUR/USD 4時間チャート

Support: 0.9544 (S1), 0.9460 (S2), 0.9340 (S3)
Resistance: 0.9700 (R1), 0.9814 (R2), 1.0000 (R3)



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