水曜日のFRBのタカ派的な金利決定を受けて米ドルは続伸したが、本日の市場の注目は10月の米雇用統計に移る見込みである。 非農業部門雇用者数(米国非農業部門雇用者数)は9月の26万3000人から20万人に減少し、失業率は3.6%に上昇、平均所得増加率は先月の前年同月比5.0%と比較して4.7%に鈍化すると予想される。 全体として、この数字がそれぞれの予想と一致すれば、米国の雇用市場がFRBの金融引き締めの熱を感じ始め、徐々に緩和し始めたことを示唆するものと思われる。
そうであれば、FRBが積極的な利上げを断念するとの観測が強まり、米ドルがやや下落し、米国株式市場は自信を取り戻して上昇し、金価格は米ドル安の可能性から恩恵を受けるだろう。 逆に、雇用統計が米国の労働市場の逼迫を示し、その数値が予想を上回れば、米ドルが非対称的に上昇するだろう。そのようなシナリオでは、FRBは米国の雇用市場に対する懸念なしに、インフレ圧力を抑制する努力に焦点を当てた金融引き締めを続けることができるからである。
同時に、10月のカナダ雇用統計も発表され、雇用者数は9月の21.1万人から5.0万人に減少し、失業率は5.3%に上昇すると予想されている。この予想が検証された場合、カナダの雇用市場の引き締めが勢いを失いつつあることを示唆するだろうため、カナダドルはいくらか値を下げることになるかもしれない。
昨日発表されたBOEの利上げ幅は予想通り75bpsだったが、英国経済の先行きに対する懸念が強まり、ポンドは急落した。しかし、BOEのベイリー総裁は、0.75%の利上げが新常態になることはないと述べ、英国経済への衝撃は1970年代よりも大きいとも述べている。 全体的には、成長指数が降り注ぐ中、英国経済の見通しが引き続き英ポンドの重しとなることに留意する必要がある傾向にある。
その他の注目材料
本日の欧州時間では、ドイツの9月鉱工業受注成長率、フランスの10月サービス業PMI最終値、ユーロ圏の同月総合PMI最終値の発表が予定されていることに注意したい。ラガルドECB総裁、デギンドスECB副総裁、ピルBOEチーフエコノミストのスピーチが予定されているので、注意したい。米国時間には、米国とカナダの10月雇用統計のほか、ボストン連銀のコリンズ総裁のスピーチが予定されている。アジア時間には、中国の10月貿易統計の発表が予定されており、豪ドル投資家は特に輸入増加率に注目することになる。
GBP/USD 4時間チャート

Support: 1.1110 (S1), 1.0920 (S2), 1.0760 (S3)
Resistance: 1.1275 (R1), 1.1460 (R2), 1.1640 (R3)
USD/CAD 4時間チャート

Support: 1.3650 (S1), 1.3560 (S2), 1.3500 (S3)
Resistance: 1.3715 (R1), 1.3810 (R2), 1.3900 (R3)




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