欧州では昨日、3月の消費者物価指数が発表され、特にドイツは大幅な緩和にもかかわらず予想を上回る結果となり、ECBによる利上げの可能性を裏付けるものとして、ユーロが米ドルに対して上昇する結果となった。ECBは前回の金融政策委員会会合以降、より指数に左右されるようになると繰り返し述べているため、本日の消費者物価指数は5月4日の次回会合での金利決定について何らかの示唆を与えるだろう。 英国では、第4四半期のGDPが予想を上回り、加速していることが分かった。これは、英国の銀行業界が最近の混乱から比較的無傷であることから、英国の経済環境に対する信頼が高まり、ポンドに利益をもたらすだろう。
米国では、第4四半期のGDPが予想を下回り、さらに失業保険申請件数が増加したため、米国経済の成長率が予想を下回るとして、米ドルが他国通貨に対して下落した。 また、ロイター通信によると、イエレン財務長官の昨日のスピーチでは、マネーマーケットファンド、ヘッジファンド、暗号資産などの「影の銀行」セクターに対する規制強化が呼びかけられた。さらに、イエレン財務長官は、銀行業界の規制要件はここ数年で緩和されているとのコメントを繰り返し、水曜日に上院委員会の公聴会でFRBバーが行ったコメントも付け加えた。また、安全資産である米ドルが流出したことも、米ドルを弱める要因の1つであった。
一方、市場の懸念が緩和されたことは、米国株のようなリスク資産を上昇させる傾向があり、昨日、株式市場の方向性に対する投資家の疑念を払拭するために上昇したことが特徴的だ。 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が昨日、インフレ対策に「もっとやるべきことがある」とコメントし、FRBにさらなる利上げが待ち受けていることを示唆したことが注目される。カシュカリ連銀総裁の昨日の発言を受けて、銀行セクターは健全で弾力的であるとのコメントが続いているにもかかわらず、カシュカリ総裁の発言には「ここ数週間の銀行ストレスがどの程度持続的な信用収縮につながるかは不透明だ」といった微細な亀裂が見られ、状況はまだ経過しておらず、真の影響が現れるまで時間がかかる可能性が示唆されていることから、基本的レベルでは不確実性も感じられるかもしれない。
その他の注目材料
欧州時間には、チェコ共和国の第4四半期GDP改定値、ユーロ圏の3月消費者物価指数速報値が発表される。その後、米国時間には、米国の2月消費統計、コアPCE指数、カナダの1月GDP、ミシガン大学の3月センチメントの最終発表に注目が集まる。さらに、ラガルドECB総裁とウィリアムズニューヨーク連銀総裁がこの日の後半にスピーチを行う予定だ。
EUR/USD 4時間チャート

Support: 1.0830 (S1), 1.0715 (S2), 1.0650 (S3)
Resistance: 1.0930 (R1), 1.1050 (R2), 1.1125 (R3)
GBP/USD 4時間チャート

Support: 1.2230 (S1), 1.2150 (S2), 01.2040 (S3)
Resistance: 1.2400 (R1), 1.2480 (R2), 1.2600 (R3)



この記事に関する一般的な質問やコメントがある場合は、次のリサーチチームに直接メールを送信してください。research_team@ironfx.com
免責事項:
本情報は、投資助言や投資推奨ではなく、マーケティングの一環として提供されています。IronFXは、ここで参照またはリンクされている第三者によって提供されたいかなるデータまたは情報に対しても責任を負いません。