昨日、FRBは大方の予想通り25bpの利上げを実施し、それに伴う声明文では「金融政策の適切なスタンスを評価する上で、委員会は経済見通しに関する入ってくる情報の影響を引き続き監視していく」と述べている。 市場は、同銀行が今後利上げ路線を一時停止するとの予想を強めたようだが、しかし、パウエルFRB議長がその後の記者会見で「利下げは適切ではない」と述べ、夏以降の利下げの可能性に対する市場の予想に反する傾向にあることに留意したい。
当面は、パウエル議長のタカ派的な発言に納得がいかず、多少は緩和されるかもしれないが、インフレ圧力の冷却が何らかの理由で止まれば、再び利上げする用意があると私達は見ている。 全体として、この発表が米ドル安をもたらす傾向がある一方で、同時に金価格は米ドル安の恩恵を受け、史上最高値付近まで上昇したことに注意したい。
米国株式市場は、中央銀行の利上げ後、下落したが、本日、プレマーケットの時間帯に再び上昇するようで、アップルを筆頭に、今日の決算発表に注目が集まっている。 為替市場では、本日発表されるECBの金利決定が注目される。ECBは、25bpの利上げに踏み切るとの見方が有力で、特に4月の域内消費者物価指数率の鈍化に歯止めがかかったとみられるためだ。 また、同銀行はタカ派的なスタンスを維持し、今後さらなる利上げを示唆する可能性もあり、実際にそうであれば、ユーロは何らかの上昇することになるかもしれない。
その他の注目材料
欧州時間後半にはECBの金利決定が行われるほか、英国およびユーロ圏の4月の総合およびサービス業PMIの最終結果の発表が予定されている。また、金融面ではノルウェーのノルウェー銀行の金利決定も注目される。同行は25bpの利上げを行うと予想されており、フォワードガイダンス次第ではNOKの上昇材料になるかもしれない。米国では、米国の週間新規失業保険申請件数とカナダの3月貿易統計の発表に注目する。明日のアジア時間では、4月のCaixinサービスPMIの発表と、RBAの金融政策に関する声明に注目が集まる。
EUR/USD 4時間チャート

Support: 1.1000 (S1), 1.0855 (S2), 1.0695 (S3)
Resistance: 1.1140 (R1), 1.1270 (R2), 1.1395 (R3)
XAU/USD 4時間チャート

Support: 2020 (S1), 1990 (S2), 1970 (S3)
Resistance: 2050 (R1), 2078 (R2), 2100 (R3)



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