米ドルは先週の下落を食い止め、週明けには安定した動きとなり、その流れは今日のアジア時間でも継続するようだ。 株式市場の強気派は、米国株の上昇に歯止めがかからず、次がどうなるかを思案しているようだ。 しかし、イーロン・マスクのTwitter買収と上場廃止、Facebookの数千人の従業員解雇という騒動に加え、Amazonも1万人の従業員を解雇すると報じられており、ブラックフライデーと重要なクリスマスシーズンを前に、米国株式市場に対する懸念は依然として残っている。 通貨市場では、日本の第3四半期GDP速報値が大きくマイナスに転じたことに注目したい。この発表は、日出ずる国の状況が予想よりも悪いことを明らかにし、市場を驚かせたため、円安になる傾向があった。
一方で、この発表によって日銀が超緩い金融政策設定を継続する余地が増えたとしても驚かない。なぜなら、日本経済が縮小すれば景気下落となり、金融政策の引き締めはそのシナリオを加速させるからだ。 東アジアに目を向けると、10月の中国の小売売上高の伸び率が縮小したことは、中国経済の需要サイドが衰え、オーストラリアの輸出セクターにも問題をもたらすことを示唆している。
金融政策面では、ブレイナードFRB副議長が昨日行った発言は、ウォーラーFRB総裁と同様に、さらなる利上げが待ち受けているとしながらも、超大型の利上げは「すぐに」終了すべきと示唆する傾向があった。 全体として、10月の消費者物価指数の発表後、FRBの発言者はまだFRBの意図について明確な指針を示していないため、市場は熟考を続けることになる。
その他の注目材料
欧州時間では、英国で9月の雇用統計、スウェーデンで10月の消費者物価指数、フランスで10月の消費者物価指数最終指数、ユーロ圏で第3四半期のGDP予測値、ドイツで11月のZEW指標が発表され、忙しい1日となる。米国では、11月のニューヨーク連銀製造業景気指数と10月のPPI、カナダでは9月の製造業売上高と卸売業成長率、原油投資家はこの後のAPI週間原油在庫の発表に注目したいところである。ハーカーフィラデルフィア連銀総裁、クックFRB総裁、エルダーソンECB理事のスピーチが予定されている。明日のアジア時間には、日本の9月機械受注とオーストラリアの第3四半期賃金指数の発表が予定されている。
GBP/USD 4時間チャート

Support: 1.1640 (S1), 1.1460 (S2), 1.1250 (S3)
Resistance: 1.1860 (R1), 1.2000 (R2), 1.2275 (R3)
USD/JPY 4時間チャート

Support: 140.00 (S1), 138.30 (S2), 136.20 (S3)
Resistance: 141.60 (R1), 143.50 (R2), 145.15 (R3)




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