ドルは昨日、10月の米消費者物価指数の発表を控え、安全資産への資金流入もあって上昇。 続報レートは前月の8.2%から8.0%に減速すると予想され、実際にそうであれば、インフレはピークに達し、減速しているという市場の期待が高まり、FRBの利上げペースが緩和されて米ドル安が進むだろう。 しかし一方で、前月比は9月の0.4%から0.6%に加速すると予想されており、もしそうであれば、インフレ圧力がまだ表面下でくすぶっていることを示唆している。 このようなシナリオは、続報レートが前年比8.0%に減速しても、FRBの目標である前年比2.0%には程遠いという事実と相まって、FRBがタカ派的積極性を下落させ、米ドルがさらに上昇することを許さないだろう。
米ドル高を受け金価格が下落し、米消費者物価指数の発表が金価格と米国株式市場に波及することに留意する必要がある。 米国株式市場は昨日、ダウ平均、S&P500、ナスダックの主要3指数すべてが、中間選挙で共和党が期待された大きな勝利を収められなかったことから損失が拡大し、より慎重な心理が支配して赤字となり、下落した。
下院はまだ共和党が優勢なようだが、上院の結果はまだ確定的ではなく、最後の一票が数えられるまで実際の結果を待つ必要がありそうだ。 全体として、中間選挙の結果は、共和党が米国政府を膠着状態に追い込み、バイデン米国大統領の拡張的な財政政策を抑制する機会を提供するだろうが、レッドウェーブを生み出せなかったことは、2024年の選挙で再出馬を目指すトランプ前米大統領の努力に打撃を与えるかもしれない。
その他の注目材料
本日の欧州時間では、ノルウェーとチェコの10月消費者物価指数の発表が予定されており、金融面ではECBのエンリアとシュナーベル、BOEのテンレイロによる発言が予定されている。一方、米国時間には米国の10月消費者物価指数と週間新規失業保険申請件数の発表が予定されている。ハーカーフィラデルフィア連銀総裁、ローガンダラス連銀総裁、ティフマックレムBoC総裁、ジョージカンザス連銀総裁が声明を発表する予定だ。明日のアジア時間には、日本の10月企業物価指数の発表があり、ウィリアムズニューヨーク連銀総裁が声明を発表する予定である。
AUD/USD 4時間チャート

Support: 0.6345 (S1), 0.6170 (S2), 0.5980 (S3)
Resistance: 0.6520 (R1), 0.6670 (R2), 0.6835 (R3)
USD/JPY 4時間チャート

Support: 145.15 (S1), 143.50 (S2), 141.75 (S3)
Resistance: 147.00 (R1), 148.35 (R2), 150.00 (R3)



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