昨日、米ドルは、安全資産への資金流入に助けられたのか、他の通貨に対して比較的安定して推移した。また、3月の消費者心理が予想外に改善したことも、昨日の米ドルの支えとなったかもしれない。全体として、市場の懸念が強まるようであれば、米ドルはさらなる支持を得ることになるかもしれない。米国で発表される影響力の大きい金融指標の数は少ないため、ファンダメンタルズが米ドルの方向性について重要な役割を果たすことに注意したい。 一方、米国株式市場は、バーFRB副議長が米国の銀行は健全で弾力的であると安心感を示したにもかかわらず、市場の銀行セクターに対する懸念が再燃したため、投資家が躊躇したようで、やや赤みがかった展開となった。バーFRB副議長は、SVBの破綻を「不始末の教科書的ケース」と呼び、システム的な理由ではなく、不始末のせいだと非難したことは興味深い。
また、昨日、アリババが事業を6つの事業体に分割することを発表したため、アリババの株価が上昇したが、これはより広いレベルで、北京のハイテク企業に対する取り締まりが終わりに近づいていることを示唆しているかもしれない。 金価格は、米国の利回りが安定しているにもかかわらず、米ドルとの負の相関を解消して上昇する傾向にある。市場の懸念から米国の利回りが上昇し始めた場合、金の価格は下落する可能性があり、米ドルが強まる可能性は金の弱気効果を強めるかもしれない。
商品面では、原油価格が月曜日に大きく上昇した後、昨日も上昇した。API週間原油在庫統計で、米国の在庫が先週減少したことが明らかになり、需要レベルが原油生産を上回ったことが示されたためで、イラクのクルド地域からの供給減少に対する懸念がさらに後押しする傾向にある。
その他の注目材料
欧州時間では、4月のドイツGfK消費者信頼感指数、3月のフランス消費者信頼感指数の発表が予定されているほか、チェコ共和国のCNBによる金利決定が予定されている。スピーチ者としては、ハント英財務相、バーFRB副議長のスピーチ、マンBOE総裁、シュナーベルECB総裁に注目が集まる。
EUR/USD 4時間チャート

Support: 1.0695 (S1), 1.0530 (S2), 1.0430 (S3)
Resistance: 1.0855 (R1), 1.1000 (R2), 1.1140 (R3)
USD/JPY 4時間チャート

Support: 129.75 (S1), 127.55 (S2), 125.05 (S3)
Resistance: 132.85 (R1), 135.15 (R2), 137.90 (R3)



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