米国株式市場は赤に転じる

昨日は、金融指数が米ドルにとって不利になりがちだったため、米ドルは対米ドルで小幅に下落した。小売売上高成長率が工業生産成長率と同様に予想よりも深くマイナスに潜り込み、PPI率が予想よりも減速したことが特徴的であった。昨日発表された金融指数は、FRBの金融引き締めの結果、経済活動が縮小し、経済の需要サイドが弱まり、米国経済のインフレ圧力が冷え込んでいることを示すものだと考えている。

一方、米国企業の決算発表が予想を裏切り、米国経済に対する市場の懸念が高まる中、米ドルは安全資産としての資金流入に支えられ、急落を免れたことにも留意しなければならない。ダウ、ナスダック、SP500の3つの主要株価指数が赤字になったことは特徴的で、過去2日間の混合シグナルと比較して、より決定的な弱気シグナルを市場に与えた。米国経済の先行きに対する市場の懸念が強まれば、米国株式市場はさらに下落するだろう。この日の決算発表では、Netflix (#NFLX) と Procter and Gamble (#PG) が注目される。

いくつかのシグナルが混在しており、昨日クリーブランド連銀のメスター総裁が「利上げがインフレ圧力をようやく下げ始めたという証拠がある」と述べたことが特徴的だった。この発言で興味深いのは、メスター総裁は中央銀行の中でもより積極的な姿勢を支持するタカ派と考えられていたことである。

一方、ブラードセントルイス連銀総裁は、FRBの政策担当者は急速な利上げペースを維持すべきであり、さらに50bpの利上げを容認すると述べた。これは、次回会合での25bpの利上げという市場の予想とは対照的である。全体として、市場心理の岐路に立ち、より慎重な姿勢が形成されているように思われる。

その他の注目材料

欧州時間では、金融面ではノルウェーのノルゲス銀行とトルコの中銀の金利決定、ラガルドECB総裁のスピーチが予定されている。米国時間には、米国から12月の建築許可件数と住宅着工件数、週間新規失業保険申請件数、1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、カナダから11月の卸売業成長率、原油投資家は週間EIA原油在庫の発表に注目する。コリンズボストン連銀総裁、シュナーベルECB理事、ブレイナードFRB副議長のスピーチが予定されているので注意したい。明日のアジア時間には、日本の12月消費者物価指数の発表と、ウィリアムズニューヨーク連銀総裁のスピーチが予定されていることに注意したい。