「海外FXの税金は国内FXと比べて有利・不利どっち?」
「海外FXの税金について詳しく知りたい!」
「海外FXでお得な節税方法はある?」
結論、海外FXは国内FXより税金面でお得になるケースがあります。
海外FXと国内FXの税金を比較した場合、多くのサイトや書籍では国内FXを選べば支払う税金が少ないと解説されています。
しかし、年間所得や働き方によっては海外FXのほうが税金が抑えられるため、本来はケースバイケースと言えるでしょう。
つまり、国内FX=税金の支払いは絶対少ないと考えるのは間違っています。
今回は海外FXで利益を得た場合の税金について徹底的に解説しました。
最後まで読み終えれば、海外FXによる税金の基本情報からなぜ税金面でお得になるのか理解できるようになるでしょう。
海外FXの税金は日本と外国のどちらに支払うのか?
海外FXの税金は居住国に支払います。
仮に日本在住のトレーダーの場合、日本の税務署に確定申告して納税を行いましょう。
海外FXだけが特別ではなく、たとえば日本在住者が海外の通販サイトや米国のプラットフォームであるYouTubeで稼いだ場合でも日本に納税する義務があります。
つまり、「海外FXは他国に納税するから面倒」「納税の手続きが複雑そうだから海外FXはできない」といった心配はありません。
また、海外FXの利益を税務署に相談して大丈夫だろうかという心配もあるかもしれませんが、まったく問題ないので安心してください。
海外FXの利益だから日本に納税しなくて良いわけではないため、トレードで一定金額の利益を得た場合は確定申告や納税を意識しましょう。

海外FXの所得税
海外FXと国内FXの所得税による税金比較表を用意しました。
海外FX | 国内FX | |
課税方式 | 総合課税(雑所得) | 申告分離課税 |
税率 | 15.2%~55.2% | 20.315%固定 |
損益通算 | 仮想通貨、他海外FX業者、アフィリエイト、YouTube・クラウドソーシング | 他国内FX業者、先物取引 |
損失繰越 | 不可 | 3年間可能 |
海外FXと国内FXの最低税率に注目すると、海外FX=15.2%に対して国内FX=一律20.315%に固定されています。
つまり、年間所得によっては同じ利益でも海外FXのほうが納税額を抑えられます。
また、損益通算に関しても海外FXはジャンル問わず多数ありますが、国内FXはFXまたは先物取引に限定。
最近は副業が当たり前の時代になってきました。
たとえば、副業で100万円利益を得て海外FXで100万円の損失が発生した場合、損益通算すれば0円なので納税義務はありません。
一方、国内FXの場合、副業と損益通算できないため、副業の利益に対して税金が発生してしまいます。
個々人があらゆる手段でお金を稼ぐ現代、国内FXの税金が絶対的にお得ではないことが理解できたでしょう。
海外FXは雑所得
海外FXは総合課税の雑所得です。
総合課税には以下の種類があります。
利子所得
配当所得
不動産所得
事業所得
給与所得
譲渡所得
一時所得
雑所得=海外FX
雑所得の例を以下に示しました。
海外FXのトレード利益
年金または恩給といった公的年金
非営業の貸金の利子
講演料や原稿料
アフィリエイト収入
副業の収入
税金の還付加算金
外貨預金の為替差益
生命保険の個人年金保険
仮想通貨トレード利益
仮想通貨のマイニング利益
上記はあくまで例になり、個々人の状況によっては事業所得や他の所得に該当するケースもあり得ます。
雑所得の分類には、海外FXのトレード利益だけでなく複数の収益手段が該当すると覚えておきましょう。
海外FXの所得税の税率
海外FXの所得税の税率・控除額の早見表を以下に用意しました。
課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
また、復興特別所得税は以下の計算式です。
所得金額×2.1%
所得税に関しては課税所得330万円以下の場合、海外FXのほうが間違いなくお得です。
海外FXの所得税の計算方法
ステップ1. 総合課税の所得を合算
海外FXの所得税の計算方法は、総合課税の所得をすべて合算します。
利子所得
配当所得
不動産所得
事業所得
給与所得
譲渡所得
一時所得
雑所得
以上の所得を合算して経費を除外すれば総合所得を計算できます。
総合課税の所得=年間収入-年間経費
仮に会社員で海外FXトレードをしている場合は以下の計算方法を参考にしてください。
総合課税の所得=給与所得+海外FXの所得
ステップ2. 取得控除額の計算
取得控除額は以下のようなものが代表的です。
給与所得控除
基礎控除
配偶者控除
扶養控除
社会保険料控除
生命保険料控除
その他の控除
会社員の場合、給与所得控除が代表的です。
給与の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得控除額 |
1,625,000円まで | 550,000円 |
1,625,001円~1,800,000円まで | 収入金額×40%-100,000円 |
1,800,001円~3,600,000円まで | 収入金額×30%+80,000円 |
3,600,001円~6,600,000円まで | 収入金額×20%+440,000円 |
6,600,001円~8,500,000円まで | 収入金額×10%+1,100,000円 |
8,500,001円以上 | 1,950,000円(上限) |
ステップ3.課税所得金額の計算
課税される所得金額の計算方法は以下のとおりです。
課税所得=総合課税の所得合計-所得控除額
ステップ4.調整控除額の計算
調整控除額は、所得税と住民税の控除額の差を調整する制度です。
なお調整控除額の計算方法は、合計課税所得金額が200万円以下と200万円異常で異なります。
合計課税所得金額200万円以下
合計課税所得金額200万円以下の場合は、以下の1,2いずれか少ない金額の5%が調整控除額です。
1.人的控除の差額の合計(基礎控除・扶養控除・障害者控除・寡婦控除等の人に関する所得控除)
2.合計所得金額
合計課税所得金額200万円超
人的控除の差額の合計(基礎控除・扶養控除・障害者控除・寡婦控除等の人に関する所得控除)-(合計課税所得金額-200万円)×5%
また、計算結果が2,500円未満は2,500円です。
ステップ5.税率をかけて税額を計算
所得税=課税所得金額×税率-控除額
復興特別所得税=所得税×2.1%
課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
それでは具体例を用いて計算していきましょう。
【例1.課税所得金額100万円のケース】
所得税率=5%
控除額=0円
所得税=100万円×5%-0円=50,000円
復興特別所得税=50,000円×2.1%=1,050円
所得税+復興特別所得税=51,050円
【例2.課税所得金額300万円のケース】
所得税率=10%
控除額=97,500円
所得税=300万円×10%-97,500円=202,500円
復興特別所得税=202,500円×2.1%=4,252円
所得税+復興特別所得税=206,752円
【例3.課税所得金額500万円のケース】
所得税率:20%
控除額:427,500円
所得税=500万円×20%-427,500円=572,500円
復興特別所得税=572,500円×2.1%=12,023円
所得税+復興特別所得税=584,523円
ステップ6.税額から直接控除を受ける税額控除を差し引く
住宅ローン控除等は、確定した所得金額から最終的に控除額を差し引きます。
海外FXの住民税
海外FXの税金も他の税制面と同じで住民税が発生します。
都道府県民税
市町村民税(東京23区は特別区民税)
都道府県と市区町村に納税する上記を合算して住民税と呼びます。
住民税の計算は、所得税と同じく課税所得金額を用います。
海外FXの住民税の税率
住民税の税率は以下を参考にしてください。
都道府県民税 | 課税所得金額×4% | 均等割り(自治体で差あり) |
市区町村民税 | 課税所得金額×6% | 均等割り(自治体で差あり) |
一部の市区町村は税率が異なるケースもあります。
また、均等割りは自治体で異なるため、お住まいの自治体の均等割りを参考にしてください。
海外FXの住民税の計算方法
住民税の計算方法は、課税所得金額に税率をかけて税額を計算します。
【例1.課税所得100万円のケース】
都道府県民税=100万円×4%=4万円
市区町村民税=100万円×6%=6万円
住民税の合計金額=10万円
【例2.課税所得300万円のケース】
都道府県民税=300万円×4%=12万円
市区町村民税=300万円×6%=18万円
住民税の合計金額=30万円
【例3.課税所得500万円のケース】
都道府県民税=500万円×4%=20万円
市区町村民税=500万円×6%=30万円
住民税の合計金額=50万円
海外FXと国内FXの税金の違い
海外FXと国内FXの税金の違いを以下の表にまとめました。
海外FX | 国内FX | |
課税方式 | 総合課税(雑所得) | 申告分離課税 |
税率 | 15.2%~55.2% | 20.315%固定 |
損益通算 | 仮想通貨、他海外FX業者、アフィリエイト、YouTube・クラウドソーシング | 他国内FX業者、先物取引 |
損失繰越 | 不可 | 3年間可能 |
海外FXと国内FXのどちらがすべてにおいて優れているわけではありません。
自身の収入手段を考慮して選ぶことが大事と言えるでしょう。
それでは各項目について個別に解説していきます。
課税方式と税率の違い
海外FXと国内FXは課税方式に違いがあります。
海外FXは総合課税に対して国内FXは申告分離課税。
総合課税は給与所得といった所得を合算する一方、申告分離課税は他の所得や大小に関係なく一律20.315%です。
20.315%の内訳=所得税15%+住民税5%+復興特別所得税2.1%
損益通算の違い
海外FXと国内FXは損益通算に違いがあります。
海外FXは副業や仮想通貨、他の海外FX業者の損益と合算できます。
一方、国内FXは他の国内FX業者や先物取引等しか損益を合算できません。
なお海外FXの損失(利益)と国内FXの利益(損失)の合算はできないため、海外FXと国内FXのハイブリッドは税金面で不利になる可能性があるでしょう。
海外FXであれば他の海外FX業者、国内FXであれば他の国内FX業者でトレードしたほうが無難です。
損失繰越の違い
海外FXと国内FXは損失繰越に違いがあります。
損失繰越とは、当該年度の損失を翌年度(最大3年間)繰り越せるか否かです。
海外FXは損失繰越ができませんが、国内FXは最大3年間の損失繰越が認められています。
たとえば、昨年100万円の損失があった場合、今年度100万円の利益が発生しても損失繰越の制度で損益は0円です。
ただし、損失が発生した際に確定申告する必要性があり、マイナスなのに確定申告の手間がかかってしまうデメリットも覚えておきましょう。

海外FXは国内FXよりも税金で有利になるメリット
海外FXは国内FXよりも税金で有利になるメリットを具体的に4つ紹介します。
– 課税所得330万円以下は海外FXのほうが税金面でお得
– 副業や仮想通貨取引をしている人は海外FXのほうが損益合算できる
– 海外FX業者の豪華な証拠金ボーナスは課税されない
– 海外FX業者は法人化で税金を抑えられる
意外に見落とすケースもあるため、個別に解説していきましょう。
課税所得330万円以下は海外FXのほうが税金面でお得
課税所得330万円以下は海外FXのほうが税金面でお得です。
国内FXの場合、利益に関わらず一律20.315%が課されます。
一方、海外FXの場合は総合課税だからこそ各個人の所得によって異なります。
課税所得330万円以下であれば、所得税10%+住民税10%=税金20%のため、海外FXのほうがお得になるでしょう。
副業や仮想通貨取引をしている人は海外FXのほうが損益合算できる
海外FXは副業や仮想通貨取引でも損益を合算ができます。
たとえば、仮想通貨取引や副業で200万円稼いだとして、海外FXトレードで100万円の損失が発生した場合、税金の計算は合算した100万円で行います。
つまり、海外FXトレード以外に副業や仮想通貨取引をしていたり予定があったりする人は、海外FXにメリットを感じるでしょう。
なお国内FXは副業や仮想通貨取引等の損益はそもそも合算できません。
海外FX業者の豪華な証拠金ボーナスは課税されない
海外FX業者も国内FX業者も顧客獲得にさまざまなボーナスを提供しています。
IronFXの場合、100%シェアリングボーナスを筆頭に、トレード時の証拠金が増える豪華なボーナス・キャンペーンを日々開催しています。
このようなボーナス・キャンペーンはあくまでトレードの証拠金でしかなく、リアルマネーを付与しないため課税対象外。
一方、国内FX業者の口座開設ボーナスは基本的にリアルマネーを取引口座や銀行口座に振り込みます。
リアルマネーは課税対象のため、確定申告の必要性があります。
つまり、下手にリアルマネーを貰ってしまうと確定申告の手間がかかり、海外FX業者の証拠金ボーナスのほうが余計な手間が発生せず使いやすいと言えるでしょう。‘
IronFXでは、豪華なボーナスをプレゼントしています!
詳細は、下記の記事で詳しく解説しています!
海外FX業者は法人化で税金を抑えられる
海外FX業者は法人化で税金を抑える方法もあります。
法人化の税金面について詳しくはコチラで解説しているためぜひ確認してください。
海外FXの税金に関するよくある質問
海外FXの税金に関するよくある質問をまとめました。
「海外FXは脱税できますか?」
「海外FXの課税のタイミングはいつですか?」
といった気になる疑問を解消していくのでぜひ参考にしてください。
海外FXは脱税できますか?
海外FXは脱税できません。
過去にFXトレードで利益を得たトレーダーが脱税で捕まったケースもあります。
海外FXの課税のタイミングはいつですか?
海外FXにかぎらず税金は1月1日~12月31日が課税の対象期間です。
海外FXの利益を確定申告すると会社にバレますか?
海外FXの利益を確定申告する際に、【住民税に関する事項で「自分で納付」】を選択すればまずバレません。
海外FXの確定申告において二重で税金はかかりますか?
海外FXの確定申告において二重で税金はかかりません。
日本在住者の場合、日本に納税します。
海外FXの取引で負けても課税されますか?
海外FXの取引において年間トータルで負けた場合は課税されません。
海外FXの利益は何円以上で課税されますか?
海外FXの利益による課税は以下のタイプで異なります。
会社員等の給与所得者=年間20万円以下は課税されない
無職や専業主婦等=年間48万円以下は課税されない
上記は所得税の課税で住民税は異なります。
海外FX業者同士で損益を合算できますか?
海外FX業者同士で損益は合算できます。
A海外FX業者=年間100万円の利益
B海外FX業者=年間30万円の損失
損益合算=70万円
税金は損益合算した70万円に対して発生します。
海外FXで経費に申告できるものはありますか?
海外FXで確定申告する場合、以下のものを経費にできる可能性があります。
FXトレードの書籍代やセミナー代
FXに関する有料情報やツールの購入費用
FXトレードに必要なインターネット料金やスマホ料金
FXトレードに利用するPCやタブレット代金
FXの情報交換に利用した交際費
上記はあくまで例でしかありません。
経費の可否は税務署に相談してかならず確認するようにしましょう。
まとめ|海外FXは税金面で有利なポイントが多い!
今回は海外FXの税金に関する内容を徹底的に解説してきました。
一般的に海外FX業者と国内FX業者の税制面を比較した場合、国内FXのほうがお得と言われていますが、場合によっては海外FXのほうがお得になるケースもあります。
特に330万円以下の課税所得の場合は海外FX業者を選んだほうが納税額を抑えられます。
また、海外FXの損益は副業や仮想通貨取引に合算できるメリットもありました。
他にも海外FX業者の豪華なボーナスは証拠金なので課税対象外の魅力もあります。
なお税金とは少し異なりますが、国内FXはゼロカットがなく最悪の自体で借金になる可能性もありますが、IronFXはゼロカットがあるので入金額以上の損失は発生しません。
以上のとおり海外FXは税金面で有利なポイントも多いため、この機会に海外FXデビューを検討してみてはいかがでしょうか?
